プラスチック・
プラスチック
プラスチックは優れた素材であるとともに、使い終わったあとは環境への負荷が高く、海洋生態系にとって大きな問題となっています。
「プラスチック・プラスチック」では、この問題について基本的なことを学び、また、特に重大なマイクロプラスチック問題について体験しながら学びます。
プログラムの背景
プラスチックは私たちの生活のあらゆる場面で利用されています。成形しやすく軽くて壊れにくく、絶縁性や断熱性に優れ衛生的といった特徴があるためです。一方で、プラスチックには自然環境中で分解されにくい性質があるため、紫外線や風や波の影響を受け劣化して砕けても、小さなかけらのまま存在し続けます。また、プラスチック製品に含まれる有害な化学物質が環境中に溶け出すことも知られています。
海には、川や排水路などを伝って陸域のごみが流れ込むため、プラスチックによる海洋汚染は、新たな地球環境問題として大きな脅威になっています。今や世界の海洋ごみの数の7割はプラスチックが占め、世界で最も深いマリアナ海溝の海底でも、北極や南極の海でもプラスチックごみが発見されています。
クジラのような大きな海洋生物から小さな動物プランクトンまでもが、海に残り続けるプラスチックをあやまって食べてしまっており、海洋生態系にとっても大きな問題になりつつあります。
私たちは、地球全体が直面するこの問題について、基本的なことを知り、自分たちの行動や暮らしにおいて改善できることを考え、周囲も巻き込みながら問題の解決に向けて行動していかなくてはなりません。
プログラムの概要
これは、砂浜に漂着するごみを実際に見て調べ、仲間と議論しながら問題の解決策を考える、参加体験型の科学教育プログラムです。
海で起きていることを知り、自分たちの暮らし方が海に与える影響に気づき、ひとりひとりが解決に向けて行動することを目指します。
- パート1
- 砂浜の研究者になろう
- パート2
- 砂浜に落ちているごみを調べよう
- パート3
- マイクロプラスチックってなんだ?
- パート4
- マイクロプラスチックは何が問題なのか?
私たちにできることはあるか?
- パート5
- 行動しよう、仲間を増やそう
プログラムから学ぶこと
海洋ごみ問題について知る
マイクロプラスチックを砂浜の砂から取り出す体験などを通じて、海洋で起きている問題を考える。
マイクロプラスチックとは何か、どのようにしてできるのか、どんな問題を引き起こしているのかを知る。
自分たちと海洋ごみとの関わりを知る
自分たちの暮らしを支えるプラスチックと、自分たちが海洋環境におよぼしているプラスチックの影響を知り、マイクロプラスチック問題の解決の糸口を探る。
問題の解決方法を考える
どうすれば解決につながるか、自分たちにできることは何かを考える。