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MAREリーダーのみなさまへ

概要

  

MAREは、Marine Activities, Resources and Educationの頭文字をとったもの。マーレと発音します。

MAREは、米国カリフォルニア大学の本校であるバークレー校(UCB, University of California, Berkeley)の研究機関 ローレンス科学教育研究所(LHS, Lawrence Hall of Science)において1991年から開発・運営されている 海を学ぶ体験型科学教育カリキュラムです。

- Lawrence Hall of Science
  http://lawrencehallofscience.org

- MARE
  http://lawrencehallofscience.org/mare

MAREの各カリキュラムは、海の科学者、研究者と、教育学の研究者、体験型教育アクティビティの開発専門家によるチームによって開発されており、アメリカおよびメキシコでは、既に700以上の学校、15,000人以上の教師、300,000人以上の生徒たちがMAREを使って海を学んでいます。

MAREのカリキュラムは、幼稚園児から中学2年生程度までの子どもを対象に学年別(年齢別)に開発され、海や海の生き物、環境問題などをテーマにして科学的な知識や手法、考え方が楽しく身につけられる内容になっています。年次があがるにつれて学ぶ対象となる環境が変わり、幼稚園児の「池」から中学2年生の「北極海」まで、だんだん遠くの環境をテーマとするように設計されています。

幼稚園児の学ぶ「池」のカリキュラムでは、水の性質や小さな環境での食物連鎖などを学びます。年次があがり、磯や砂浜、海中林・・・とテーマとする環境が変わるにつれて、波や海流、潮汐、気象、生物の多様性、適応などについて学んでいき、高学年になると海と人間の生活との関わりなどについて考えるアクティビティもでてきます。

MAREは、学校で教師が授業の補助教材として導入できるように設計されていますが、海辺のネイチャーセンターや水族館などでもMAREを実施しているところが数多くあります。それは、MAREが本物の海や生物に出会うための入り口のプログラムとしても大変優れているからです。

MAREがアメリカで、学校を含め、さまざまな場所で取り入れられている理由のひとつに、全米科学教育基準(National Science Education Standards)で定められた指導すべき項目との相関関係が明確に示されている点にあります。これにより、教師やほかのプログラム指導者は、どのアクティビティを実施すればどの項目を学べるのかがわかるようになっています。

MAREは

  • 体験型で、とても楽しいアクティビティです
  • 優れた教育指導理論に基づいて設計されています
  • 指導者用テキストとアクティビティで使用する教材がわかりやすくパッケージ化されており、指導者はすぐにアクティビティが実施できます
  • 背景にはきちんとした科学的情報や理論があるものの、指導者自身には専門知識が無くても効果的にアクティビティを指導できるように設計されています
  • アクティビティ自体は屋内(教室など)で実施できるようにつくられており、実際の海辺へ出かけて行かなくてよいために、実施のための大きな負担がありません

アクティビティは理科や科学だけでなく、国語・算数・音楽・芸術などの要素も含んでおり、さまざまな角度から学べるように設計されています。

私たちNPO法人海の自然史研究所は、このMAREという優れた科学教育カリキュラムを日本で普及するための活動をしています。

私たちはカリフォルニア大学と契約を締結し、MAREの教師用ハンドブックを翻訳することや日本の海洋環境・教育事情に合わせて内容を改訂することなどの権利を取得しました。そして、指導者の養成講座を開催し、また、子どもたちに直接MAREを実施するなどの普及業務を行うための拠点となる「ジャパンMAREセンター」を設立し運営しています。

ジャパンMAREセンターでは、子どもたちが科学的な思考力、主体的な学びの力を身につけることができるような、また、教師をはじめとする指導者たちがそれをサポートできるようなアクティビティを紹介し、ファシリテイトできるようにお手伝いいたします。そして、MAREを通して海への興味や理解を促進させ、人と海との関わりに気づき、さらに科学への興味や研究への情熱を見つけてほしいと願っています。